【開発教育】教室でシミュレーションゲームを実施!「貿易ゲーム」で世界経済を肌で感じよう。
クラーク国際では、国際教育にも力を入れています。
スマート名古屋キャンパスでは、国際理解・開発教育の一環として、「貿易ゲーム」を実施しました。
貿易・世界経済…というと少し難しそうですが、ゲーム自体は単純です。
3~4人のグループごとに「国家」を作ります。
製品を生産し、お金を稼ぎ、国の発展を競うゲームです。
生徒たちは3~4人のグループとなり、与えられた道具(はさみ・定規・コンパス)とコピー用紙を使って、「製品」となる図形を生産。図形ごとに取引価格が決まっており、「マーケット」役の教員に売りに行きます。そうして稼いだお金で、国の発展に必要な食糧、インフラ、教育・医療機関を獲得する、という流れです。
ここでポイントとなるのが、はじめに持っている「資本」が、国ごとに違っています。
今回は、参加人数に合わせ以下のようなグループ・資本の分け方にしました。
Aグループ:はさみ2個・定規2個・分度器・コンパス・鉛筆・紙1枚
Bグループ:はさみ・定規・分度器・コンパス・鉛筆・紙1枚
Cグループ:定規・鉛筆・紙10枚
Dグループ:定規・紙10枚
Eグループ:鉛筆・紙6枚
A・Bは先進国、C・Dは発展途上国(資源はある)、Eは後発発展途上国(資源があまりない)に当たりますが、ゲーム説明ではそのことには触れません。
はじめは、グループごとに生産方法を話し合う生徒たち。とくにEグループは、はさみも定規もありませんので、図形を作ることができないので困り切っています。
Eグループの生徒から、他チームの偵察に回ります。すると、他グループには道具があると気づきます。
すかさず、道具を貸してくれないか交渉する生徒たち。それをみてE以外のグループも、他グループとの交渉に回っていきます。これがいわゆる「外交」に当たります。
Aグループは、持っている道具をはじめは独占します。しかし資源(紙)はありませんので、だんだんと、道具を貸すかわりに紙を要求するようになります。
こうして、貿易・外交・同盟などを結びながら製品を生産し、稼いだお金で国を発展させていきます。
ゲーム自体は1時間半ほどかけじっくり行います。生徒たちは、外交や生産、グループ内での作戦会議に夢中になっていました。
このゲームで最も大切なのは「振り返り」です!30分かけ、ゲームの振り返りをします。
振り返りシートを各自で記入。
最後にはグループの代表者が発表して終わりとなりました。
感想の一部を取り上げます。
製品を作るためには原材料も必要だけど、それ以上にそれを効率的に作るための道具も重要だと思った。
交渉が一番難しかった。気軽に交渉できる国(チーム)もあれば、資材がないので交換できないところもあって、どうすれば上手くいくかが難しかった。
最初から持てる国と持たざる国が分かれているのが印象的だった。国を運営する人は、観察力が鋭く、頭の良い人でないと無理だなと思った。
終わってから、資源をそのまま売ることもできたと思った。
現実の世界を表していると思う点:資源や工業力に差があること・物価が変わること
現実の世界を表していないと思う点:関税・国同士の距離
※今回取り上げた「貿易ゲーム」は、以下の教材を使用しています※