卒業式 キャンパス長式辞
皆さん、この度はご卒業おめでとうございます。
また、今日まで皆さんを支えてこられた保護者の皆さま、ご家族の皆さまにも、心よりお祝い申し上げます。
卒業生の皆さんがこのクラーク国際で過ごした年月は、それぞれにとってかけがえのないものだったと思います。入学の日の緊張と期待、新しい友人との出会い、委員会や学校行事での挑戦と努力、そして授業や受験勉強に励んだ日々——それらのすべてが、皆さんの成長の糧となりました。
この3年間、皆さんは多くの困難に直面したことでしょう。思うようにいかないこと、挫折を味わったこともあったかもしれません。しかし、そのたびに乗り越え、今日この日を迎えています。その努力と成長を、どうか誇りに思ってください。
さて、これから皆さんはそれぞれの道を歩み始めます。進学する人、就職する人、夢に向かって新たな一歩を踏み出す人——進む道は違っても、皆さんに共通することがあります。それは、「自律的に、常に学び続けること」の大切さです。
世の中は日々変化しています。今日正しいとされていることが、明日には通用しなくなることもあります。だからこそ、知ること、考えること、学び続けることをやめないでください。知識だけでなく、人の気持ちを学ぶこと、社会の変化を理解すること、自分自身と向き合うこと——そうした学びが、皆さんをより大きく成長させます。
もう一つ、皆さんに考えて欲しいことがあります。それは、今日のこの卒業式になぜ自分が出席できているのかということです。このSMART千葉キャンパスの環境は、自分で自由に勉強すること決め、自分のペースで通える柔軟性がありますが、一方で自分が選択するという責任も伴います。そうした学校生活の中で、ともすれば自分の力だけで今日この日を迎えたと思い込んでしまうこともあるかもしれません。では、自分のこれまでを振り返ってみてください。
あなたの先生はあなたにどんな言葉をかけてくれましたか。
あなたの友人はあなたにどんな力を与えてくれましたか。
そして、今、この瞬間も、「大丈夫かな」と、あなたのことを想っているひとは誰でしょうか。
あなたが「つらい」「苦しい」と口にしたときは心配し、寄り添ってくれたのは誰でしょうか。あなたがついつい不機嫌な態度をとっても、あなたのために温かいご飯を作ってくれたのは誰でしょうか。
いくら自分が辛くても、あなたには辛い姿を見せず、気丈に振る舞い、あなたが元気で、笑顔でいてくれることにほっとして、あなたの幸せを願い続けた存在は誰でしょうか。
今日、式が終わったら短い言葉でも構いません。「ありがとう」の気持ちを伝えましょう。
最後に、皆さんの未来が輝かしいものであることを心から願っています。このクラーク国際で培った力を信じ、自分の可能性を広げていってください。そして、いつかまた成長した皆さんとお会いできることを楽しみにしています。
令和7年3月6日 クラーク記念国際高等学校
SMART千葉 キャンパス長 佐藤友基