【スポーツコース(硬式野球部)】第105回全国高等学校野球選手権記念大会北北海道大会 優勝!
第105回全国高等学校野球選手権大会北北海道大会決勝が24日、エスコンフィールド北海道で行われ、クラーク記念国際高校が1ー0で旭川明成高校を下し、7年ぶり2度目の夏の甲子園出場を決めました。クラーク国際は、横手投げの右腕エース新岡歩輝投手(3年)が9回130球5安打10奪三振で相手打線を完封。5回表2死二塁から9番高橋歩希遊撃手(2年)の右中間へのタイムリーヒットで奪った虎の子の1点を守り切り、春夏連続甲子園切符を初めて手にしました。
9回裏2死二、三塁、新岡投手の投げ込んだチェンジアップに、最後の打者のバットが空を切りました。新岡投手は一度体勢を低くし、地面から突き上げるようなガッツポーズ。すぐに立ち上がってエスコンフィールドの天井に向かって人差し指を上げると、瞬く間にマウンドに歓喜の輪ができました。「春夏連続甲子園の目標が達成できてよかった」。2日間でトータル302球を投げ抜いたエースが、晴れやかな笑顔で言いました。
前任の駒代岩見沢時代に2度の春夏連続甲子園出場を経験している佐々木啓司監督は、「やっぱり新岡。こういう投手がいないと、春夏連続なんてできないんだよ」と、力投を続けて頂点に立った大黒柱を手放しでほめました。北北海道大会準々決勝では帯広農業高校打線につかまり、序盤で6点リードを許す展開になりましたが、この時はバッターとして2打席連続ホームランを放って自分を援護し、逆転勝利につなげました。準決勝は延長タイブレークまでもつれ込み、決勝は1点差を勝ち切りました。1年秋からバッテリーを組む麻原草太捕手は「最後のチェンジアップはキレキレ。3年間の集大成を感じるボールでした」と振り返りました。
さあ、いよいよ7年ぶりの夏の甲子園です。この日決勝打を放った高橋遊撃手は、春のセンバツ大会で1番バッターとしてスタメン出場しましたが、1本もヒットを打てませんでした。「春の忘れ物を取りに行きます」と高橋選手は力を込めます。2014にチームが創設され、2年後に1期生が甲子園出場の夢をかなえ、昨春と今春はセンバツ大会に出場しました。未だ実現できていないのが、甲子園での勝ち星です。佐々木監督には、昭和・平成・令和のすべての元号で勝利する〝3元号勝利〟もかかっています。「今度こそヒグマ打線で勝ちます」と麻原捕手。可能性と奇跡を信じて、今度こそ、憧れのあの場所で、勝ち上がります。