【学習】やさしい日本語での国際交流から新たな気づきを
クラーク国際では、主要5科目の学習にとどまらず、学んだ知識を活用し、探究のきっかけを見つける授業を展開しています。教科を横断して学ぶ授業は、生徒にとって新鮮で意義深いものです。
先日、「やさしい日本語での国際交流」をテーマに、横浜デザイン学院の生徒たちを招き、交流授業を実施しました。生徒たちは事前に「やさしい日本語」について学び、「はさみの法則」(はっきり言う、さいごまで言う、みじかく言う)を意識しながら話す練習を行った後、さまざまな国からの留学生と実践的な交流に取り組みました。
最初は緊張していた生徒たちも、アイスブレイクや自己紹介を通じて徐々に打ち解け、終始、活気にあふれていました。特に印象的だったのは、留学生が理解できない場面で、生徒たちが自主的に言い方を変えたり、ジェスチャーを交えたり、写真を使ったりして、相手に伝わるよう工夫していた点です。
交流相手となった初級クラスの留学生たちは、昨年10月に来日したばかりにもかかわらず、日本語が非常に上手で、間違いを恐れず積極的にコミュニケーションを取っていました。その姿勢に触れ、生徒たちは「自分たちも英語学習を頑張ろう」と刺激を受けたようです。
また、「日本に来て驚いたことや困ったこと」をテーマにしたインタビューでは、留学生の視点を通じて、日本での生活における課題や、自分たちが普段気づいていない日本の一面を知る貴重な機会となりました。さらに、中国、アメリカ、イタリア、台湾、サウジアラビア、イスラエル、ベトナム、インド、ブラジルなど、多様な文化について学び、相互理解を深めることができました。
1995年の阪神・淡路大震災では、多くの外国人が緊急速報や避難指示を理解できず、大きな問題となりました。その解決策として提唱されたのが「やさしい日本語」です。今回の授業を通じて、生徒たちは「やさしい日本語」が、誰一人取り残さない社会の実現や、住みやすい街づくりにおいて重要な役割を果たしていることを実感しました。
この授業を通じて、生徒たちが地域の国際的な課題に目を向け、困っている海外の方々に手を差し伸べる勇気を持ち、コミュニケーション能力をさらに高めていくことを期待しています。

