金原&髙橋の東北コンビが、故郷に〝笑顔〟と〝元気〟を届けます!
クラーク国際硬式野球部は3月10日、滋賀・甲賀市民スタジアムでセンバツ大会初戦(3月18日開幕、阪神甲子園球場)に向けた練習を行いました。2011年の東日本大震災から11年目となる日を前に、地元の宮城県内で被災した金原颯(新3年)、髙橋大河(同)の両外野手が、甲子園での活躍を誓いました。
前日の大同大学付属大同高校戦で4打数3安打と調子を上げてきた金原選手は、地元のショッピングセンターで母と弟の3人で買い物をしている時に被災しました。「11年経った今も記憶が薄まることがない」と言います。その後に入部した野球チームで出会った選手の中には、友人やその家族が津波の犠牲になった人もいました。「野球がしたくてもできなかった人も東北にはいます。何の不便もなく野球ができている自分は幸せ。だからこそ、野球を通して東北の皆さんに笑顔を届けたい」と、神妙な顔つきで思いを口にしました。
同じ練習試合の第2打席でセーフティーバントを決めて出塁、盗塁も成功させた髙橋選手は、地震の時に幼稚園で遊んでいました。小学校に入学してから出会った知人の中には、「友人を津波で亡くした」という人もいたそうです。「東北に元気を届けるプレーがしたい」と髙橋選手。100m5秒8という瞬足で聖地をわかせば、新型コロナウイルス感染拡大で再び気持ちの沈んだ被災者の活力になるはずです。
1年生だった昨年と同じように、甲子園遠征中となった今年も、地震の起きた午後2時46分には2人で東北地方を向き、犠牲になった多くの方を思い、黙祷を捧げる予定です。