越智が打線に火をつけ、辻田は公式戦自己最速144㌔!ベスト4一番乗り!
第104回全国高等学校野球選手権大会北北海道大会2回戦が7月16日、北海道・旭川スタルヒン球場で行われました。6年ぶり2度目の夏の甲子園を目指すクラーク国際が5―0で岩見沢東高校を下し、23日の準決勝に一番乗りを果たしました。
クラーク打線に火をつけたのは、越智飛王(ひおう)三塁手(3年)でした。2回裏の先頭打者としてバッターボックスに立つと、初球をフルスイング。火の出るような打球をレフト前に運びました。普段のこぶしを突き上げる派手なガッツポーズは封印しましたが、次打者・辻田旭輝(あさひ)投手(3年)のレフト線を破る二塁打でホームまで還ると、最高の笑顔で仲間とハイタッチをしました。「絶対に甲子園に戻ります」と、試合後の越智選手が神妙な顔つきで宣言しました。
2018年と2019年夏の北北海道大会決勝を、当時中学生の越智選手はスタンドで観戦しました。兄の健斗さん(札幌国際大3年)がクラーク国際のベンチメンバーに入っていましたが、2年連続で同じ旭川大学高校に敗戦。甲子園の土を踏むことはできませんでした。「兄の分まで必ず僕が甲子園に行く」と、クラーク国際に入学。兄にプレゼントしてもらった金属バットで練習を積み、今春のセンバツ大会出場で悲願を成就しました。そのバットは、あまりの練習の多さで芯の部分が割れるほどボロボロになってしまいましたが「兄と一緒に努力している証(あかし)として、今も練習では使っています」といいます。
投げる方では、先発した右の剛腕・辻田が6回までを散発2安打シャットアウト。初回には3番打者の2球目に公式戦自己最速の144㌔をマークするなど、相手打線を寄せ付けませんでした。2番手の横手右腕・新岡歩輝(あゆき)投手(2年)が2回を6人で片付けると、最終回は左腕エースの山中麟翔(りんと、3年)も無失点に抑えました。
佐々木啓司監督は「。去年の(北北海道大会)初戦敗退のショックは大きかったからね。まずはここ(4強)まで来られて良かった」と、2大会ぶりのベスト4進出に満足そうでした。6年ぶり2度目の夏の甲子園、そしてチーム初の春夏連続甲子園まで残り2勝です。ひたむきに北北海道の頂を目指すクラーク国際ナインに、引き続き声援をお願いします!
【2回戦】
岩見沢東高校 000000000=0
クラーク国際 02120000×=5
【バッテリー】
辻田、新岡歩、山中−麻原
【二塁打】
辻田(2回)
【準決勝】
7月23日(土)10:00〜(第1試合)予定 旭川大学高校VS白樺学園高校の勝者
会場:旭川スタルヒン球場
※雨天順延